みなさんは、こんなことを不思議に思ったことはありませんか?
ブームの内側や、ブームの根元部分、あるいはアウトリガなどに内蔵されている装置の中の、「シリンダー」をくわしくみてみましょう。
「シリンダー」は、「注射器」のように、外側の筒(チューブ)と、内側の棒(ロッド)の組み合わせで構成されています。
チューブ内の“油”の力(油圧)を、ブームやアウトリガなどに伝え、装置を作動させます。
ブーム内部には「伸縮装置」があり、「伸縮シリンダー」がブームの伸縮に役立っています。
右の図のように、ブーム根元の「起伏装置」では、「起伏シリンダー」がブームを支え、上下に動かしています。
それは、「ステアリング」に秘密があります。
ステアリングとは、簡単に言えば、クルマの“舵取り装置”(かじとりそうち)で、クルマが進む方向を自由に換えるための装置です。油圧を使って“ステアリングシリンダー”を動かし、タイヤの方向を変える仕組みになっています。
クレーンキャブ内(運転室内)のスィッチにより、2輪ステアリングから4輪ステアリング、カニステアリングへの切り替えが簡単にできます。
下の図は、ハンドルを切った時、クレーンの中心がどのような経路をたどって進むかを、矢印で表しています。
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レーンが一般の道を走行する時に「前2輪ステアリング」を使います。 |
狭い作業現場へ入っていく時には、「後2輪ステアリング」、「4輪ステアリング」、「カニステアリング」といった、作業用のモードに切り替えます。 | ||
一般の道を走行する時に使う「前2輪ステアリング」より、「後2輪ステアリング」や、「4輪ステアリング」、「カニステアリング」のほうが、行きたい方向に、より短距離で行けるということがわかりますね!
クレーンの需要が高まり、「高性能化」・「大型化」が進むと同時に、「安全」を推進できるものであることが強く求められてきました。
時代とともに、安全装置で使われる技術もどんどん進歩してきましたが、また、法令も整備され、規則などによって、各種の安全装置の装備が義務付けられています。

「過負荷防止装置」(かふかぼうしそうち)
移動式クレーンには、ブーム長さ・作業半径・アウトリガ張出幅などの作業条件に応じた“吊り上げ性能”が定められています。
この定められた吊り上げ性能を超えて吊ることを、「過負荷(かふか)」といい、過負荷になると、クレーンが転倒、あるいは損傷してしまうおそれがあります。
過負荷になることを防止する装置を、「過負荷防止装置」といい、過負荷になる前に、警報を発したり、過負荷になると、自動的に作業を停止して、クレーンの転倒や損傷を未然に防止します。
つり上げ荷重(注1)が3t以上の移動式クレーンには、この「過負荷防止装置」の装着が、法律によって義務付けられています。
(注1)つり上げ荷重:
例えば、ラフテレーンクレーン「GR-250N」は、最大つり上げ荷重が25tで、一般に「25トン吊りラフテレーンクレーン」という呼び方をします。


