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Vol.40 読書の意義

2000/04/01

今月の質問者:篠原 俊郎さん(業務総括部)~体力の衰えを感じた40歳代から水泳を始めました。今では週2回の泳ぎが生活のリズムとなっています。最近は何かもう一つ趣味を持とうと思っていますが、休日はもっぱら家内と美術館巡り、催物見物、公園散策をしている今日この頃です。

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ここ1~2年、本と接する時間が少なくなりました。ベストセラーの本にも余り興味がわかず、辞書などで調べる機会もめっきり減ってきております。

名誉相談役は読書家と聞いていますが、今もたくさんの本を読まれているのでしょうか?

またご自身にとっての「読書の意義」とはどういうことなのでしょうか。ぜひお聞かせ下さい。


多田野名誉相談役:ニュージーランド南島、クイーンズランドはアウトドアースポーツのメッカ。中でも人気のバンジージャンプは70才以上は無料。ここでやらなきゃもう機会はない。しかし、同行者がもしもの時に私が困るとたって言う。悔いが残るが断念した。

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40代から水泳を始められ、しかもそれが生活のリズムになっているとは立派です。大抵の人がいいこととは分かっていても、それを習慣化できないで困っています。もし良かったら、その秘訣を三日坊主で悩んでいる方達のために、ぜひ教えてあげてください。

一つの良い習慣が身に付くと、必ず次の良い習慣を呼び寄せてくるように、あなたも既に美術館巡りなどをされ、さらに読書を増やしたいとの思いが頭をもたげてきて、今回の質問が生まれたのだと思います。

私は、自分が本を良く読んでいるとは思っていません。ただ、本を読むのが少しも苦にならず、習慣のようになっていて、一種の精神安定剤のような役目をしているのかもしれません。

今回、読書の意義を問われて、一瞬戸惑いますと共に改めて考えさせられました。いったいなぜ本を読むのか、また何のために、そして、本を読むことに何の意味があるのか等について考えてみましたが、そのような大層な意味や目的は恥ずかしながら私には見当たりません。

ただ一つ言えることは、私が大学へ行かせて貰えなかったことから、それを補うには読書に寄るしかないという、単純な動機がそうさせたということでしょうか。いうなればコンプレックスの捌け口だったのかもしれません。そのせいか、80にもなって無駄な抵抗とは知りながら英会話の勉強をやめないでいるのは、丁度、ドンキホーテに似ていると思わず苦笑しています。

それにしても本を読んでいると、本の内容とは関係なく心が落ち着いて、なんとなく満ち足りた気持ちになれることも事実です。したがって本の選択も限られた範囲に止まり、ベストセラーに引かれることもありません。どちらかといえば、経済経営、修養に関する本に自然に目がいき、その中で好きな著者の書いた本を選びます。

中でも精神修養に関するものが好きで、私のものの見方、考え方と同じようなことを見つけた時は、我が意を得たりと胸が膨らむ思いがします。読んでいて引きつけられる個所に出くわすと、必ず傍線を引いて、読み終わった後ノートに書き留め、その本は再度読むに値するとして本棚に収めます。傍線を引くことのないような本は、速読した後年末に処分してしまいます。

常に、読みたい本を纏めて購入し、目の前に並べてあり、それらが「早く読みなさい」と私に無言のプレッシャーをかけてくれます。このような私の読書僻は、知識や情報を得るよりも、むしろ心の栄養剤とでもいえるでしょう。

私のお粗末な読書感、答えになってないと思いますが許してください。

航海日誌