当社はこのたび、世界最大級のラフテレーンクレーン(注1)「GR‐1450EX」を日本市場向けに新発売しますので、その概要をお知らせ致します。
(注1)ラフテレーンクレーン(Rough Terrain Crane)とは?
一つの運転席で、走行とクレーンの操作が行える自走式クレーン。狭隘地での機動性に優れ、コンパクトさと小回り性を活かし、日本で最も活躍しているクレーンの一つです。
1.製品名
ラフテレーンクレーン GR‐1450EX
2.性能
最大吊上げ荷重 145t
3.開発コンセプト
海外の資源開発等の大型プラント建設や、メンテナンスに必要な移動式クレーンの大型化・長尺化と共に、狭所への進入性に優れた大型クレーンの要望にお応えし、2013年8月に世界最大級のラフテレーンクレーンとして海外市場向けに発売。
国内においては、公道を走行する車両としての条件を満たしておらず、車両登録及び公道走行は行えませんが、港湾やプラントの構内で使用される大型移動式クレーンのニーズ等にお応えし、このたび日本市場でも新発売致します。
4.主な特長
①世界最大級のラフテレーンクレーン
日本市場向け当社ラフテレーンクレーンの最大吊上げ能力は70tですが、これを大幅に上回る、世界最大級145t吊りのラフテレーンクレーンを日本市場にも投入します。
本機は、ラフテレーンクレーンで初の「シングル伸縮シリンダ機構(注2)」を採用。ブームはこのクラス最長の61.0mの高強度ラウンドブームで、さらに油圧でジブのチルト角が自在に操作可能な2段バイフォールドパワーチルトジブ装着時には、最大地上揚程78.2mを実現しました。
(注2)内蔵された1本の油圧シリンダがブーム内でスライドし、各段をブーム固定ピンで連結しながら、順次送り出していく伸縮システムです。
②3軸キャリヤ採用による狭所進入性の向上
ラフテレーンクレーンならではの小回り性を生かすコンパクトな3軸キャリヤは、狭所への進入性や機動性に優れています。またカウンタウエイト装着状態での構内移動(注3)も、実現しました。
(注3)本機は、公道走行できません。
③分解搬送システムの採用
カウンタウエイトや、アウトリガの自力着脱可能な、分解搬送システムを実現しました。
④キャブチルト機構搭載
クレーン作業時にキャブ(運転席)を最大15度傾けられるキャブチルト機構を、ラフテレーンクレーンで初採用。高揚程作業における視認性や作業性を大幅に向上させました。
⑤環境への配慮
「燃料消費モニタ(注4)」や「エコ・モード(注5)」、ならびに「ポジティブ・コントロール(注6)」といった、環境に配慮した機能を搭載しました。またディーゼル特殊自動車2014年排出ガス規制にも適合しています。
(注4)クレーンの作業時や走行時の燃料消費情報を常時表示する機能です。
(注5)エンジン最高回転数の制限により燃料消費量を削減する機能です。
(注6)油圧ポンプの吐出量制御により燃料消費量を削減します。
⑥テレマティクスWeb情報サービス「HELLO‐NET」を装備
携帯通信によるクレーンの稼働状況の掌握と、GPSによる位置情報確認、さらに保守管理のための情報を、ウェブサイトでサポートします。使用されている製品の情報をお客様と共有し、一歩進んだサポート・サービスをご提供します。
5.主要諸元
クレーン諸元 | GR‐1450EX | |
---|---|---|
最大クレーン容量 | 145t × 2.5m | |
最大地上揚程 | ブーム | 60.0m |
ジブ | 78.2m | |
最大作業半径 | ブーム | 54.0m |
ジブ | 60.3m | |
ブーム長さ | 13.1m - 61.0m | |
ジブ長さ | 10.3m、18.0m |
5.主要諸元
キャリヤ諸元 | GR‐1450EX |
---|---|
エンジン名称 | カミンズQSB6.7+SCRTier4F |
エンジン最大出力 | 201kW{270PS} / 2,000min-1{rpm} |
エンジン最大トルク | 990Nm{101kgf-m} / 1,500min-1{rpm} |
全長 | 16,190mm |
全幅 | 3,315mm |
全高 | 3,785mm |
車両総重量 | 91,200kg |
6.標準仕様価格
1億6千5百万円(税別)(装備等により異なります)
7.販売見込台数
年間10台
8.発売日
2016年4月22日(金)


[添付資料]主要諸元・外観図
以上