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Lifting your dreams
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Vol.109 健康ブームについて

2007/03/01

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最近の私たちの健康志向は、まさにブームといってよい。TV広告の多くが健康関連で占められているし、最近の「納豆がダイエットに特効あり」と放映されるや否や、全国のスーパーから一斉に姿を消した事件にもそれが現れている。いかに多くの人が「健康」に強い関心を示しているかは分かるのだが、なぜこのような醜態が演じられたのだろうか。

健康志向は大変良いことだが、「何のための健康なのか」がはっきりしていないように思われる。健康は何のためかを深く考えようとせず、ただ単に健康になりたいと思うあまり、マスコミの宣伝に踊らされたのである。そこにある私たちの健康に対する意識は、病気したくない、死にたくない、要するに「長生きしたい」という考えしかない。

しかし、健康や長寿は、人生を生きる価値からいって関係ないことである。財や地位、名誉などが幸せの条件ではないように、健康や長寿も幸せの絶対条件ではない。なぜならば、たとえこれらを凡て満たしていても、それを失うことを恐れて心の休まる時がない人がいるかと思えば、不治の病を持つ人や身体に障害を持つ人、短命に終わった人の中にも、充実した幸せな人生を送った人も多くいる。このように、幸せとは環境に関係なく、心に「感じる」ことだからだ。

つまり、健康というのは、私たちの「生命」を活かし、人生の目的を達成する為に必要だが、そのためには、身体の健康だけでなく、精神の健康がぜひとも必要なのである。

私たちは明治以来「健全なる精神は健全なる身体に宿る」と学校でも教えられてきたが、特に最近の健康ブームは、身体の健康や強化のみを強調していて、精神の健康が無視されているようだ。しかも、健全な精神は、必ずしも健全な身体で作れるとは思えない。むしろ、健全な精神があってこそ、健全な身体を作れるのではないか。

最近の病気の多くは「生活習慣病」だといわれている。そうした生活習慣病を作ったのは、とりもなおさず心の持ち方、精神のあり方による。即ち、不規則な生活や美食偏食、運動不足の生活習慣を悪いと知りながら続けている"精神の弱さ"にある。精神が肉体の主人であるべきなのに、肉体の従者になり下がっているのである。

精神が肉体を支配下におくことによって、良い生活習慣は生まれる。即ち、規則正しい生活、バランスのよい食事、適度の運動が生活の中に自然に組み込まれ、それがプログラム化され、ひとりでに健康体を作ってくれるのである。このように、習慣は病気も作るが、健康もつくるのだ。

では、健康を作る生活習慣は、どのような心の持ち方、精神のあり方によるのだろうか。

一言で言えば、生き甲斐を持つこと、自分の人生の意味や目的を知ることが出発点となる。人生の目的が人の役に立つことであり、自分が人の役に立つ存在であるという自覚を持つことによって、"役に立たねばならない"という使命感が生まれる。それが「生き甲斐」となるのである。

生き甲斐を持つことは、良い生活習慣を作るだけでなく、そうした心は積極的思考を生み、創造的なプラス思考の人になれる。また、たとえどのような環境に置かれても、自分の身の回りに起きた出来事は凡て必要だから与えられたのだ、無駄なことはひとつもないと受け取れるようになる。

同時に、それは身体内部において免疫力を高めるという効果があり、ひいては人間の自然治癒力の高い健康体を作ってくれる。これは医学上でも証明されている周知のことである。

ちなみに、我が社の「健康づくり」の一つである献血運動は20年余り続いているが、献血という無償の行為は、健全な精神と肉体を持つ者によってのみ為し得ることである。いかなる巧妙なメディアの宣伝にも惑わされることはないと自負している。

このような考えを通して、最近の健康ブームから、人生にとって健康とは何か、心の持ち方や精神のあり方に気づく、またとないチャンスになるならば、これに越した幸せはない。

航海日誌