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Lifting your dreams
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Vol.133 東日本大震災に思う

2011/05/11

3月11日に発生した東日本大震災は、地震と津波で未曾有な災害をもたらしました。2ヶ月経った今も9千人を越える方の行方が分からず、大勢の方が避難生活を余儀なくされています。震災の発生から今日まで、私達は甚大な被害に胸を痛め、このような厳しい状況のなかでも助け合いながら前向きに生きようとする被災地の皆さんの強さに心打たれてきました。
 復興までには長い年月がかかると言われています。被災地の皆さんが元の生活が送れるようになるまで、私達は被災地の人々に思いを寄せ、風評に惑わされることなく、自分達にできることをしていきたいと思います。  弘名誉顧問はこの度の震災についてどのように捕らえていらっしゃいますか。
(質問者:航海日誌愛読者)

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今もなお余震や行方不明者発見の知らせが続いているが、震災の破壊力は私たちの想像をはるかに超えていた。町全体を根こそぎ押し流してしまうあの大津波が破壊するありさまを見て、これがこの世の出来事かと疑った。大津波を目の前にした方々の恐怖の大きさは想像を絶するものだったろうと思う。また震災で家族を亡くし、友人を失った方々の悲しみは到底推し量ることもできない。頭を垂れて亡くなった人たちの冥福を祈るとともに、被災された方々に対し心からお見舞い申し上げたい。

被災された人たちは今、衣食住にもこと欠く不自由な生活を余儀なくされ、どこにもやり場のない苦悩を抱えておられることを思うと、私たちが毎日安穏に過ごしているのが何か申し訳ない気がする。被災された方々が苦しみにめげず再建に取り組まれているのを見て、私たちに何か支援できないかと思った。いち早くわが社の全社員から義援金が拠出され、併せてクレ-ン車を寄贈させていただくことにした。そのクレ-ン車の活躍を切に期待するとともに、一日も早く再建されることを願ってやまない。

今回の地震で私が最も印象付けられたことは、日本人の素晴らしさを再認識させられたことである。この過酷な被災地の不自由な中で互いに助け合い、励まし合いながら、秩序を保って共同生活されている光景は、世界に例がないと言われている。災害時には暴動、略奪が起こりうるのが世界の通例である。しかし阪神淡路震災のときの日本人がとった秩序ある行動も、今回と同じく世界に誇るべき日本の文化であり、特質である。世界のどの国も模倣できない日本独特の精神文化なのである。

世界の大手研究機関AEIの討論会で、マイケル・オ-スチン氏が「日本国民がこの歴史的な災禍に冷静さを保って対応したことは、評論家たちを一様に感嘆させた。」と延べ、「日本人がこうした状況下で、米国のように略奪や暴動を起こさず相互に助け合うことは全世界でも少ない独特の国民性であり、社会の強固さだ」と強調した。と、先日の新聞紙上に紹介されていた。

こうした秩序ある行動がとれるのはなぜだろうか。日本の稲作民族が伝統とする助け合いの心、村意識、和を以って尊しとする独特の精神文化がもたらしたものと思う。震災に対して世界各国から義援金やボランティアの支援が寄せられているが、同時に「日本人のマナ-のよさは世界一」「日本人に学ぶべきだ」などと震災後の日本人の対応に賛美が寄せられている。日本旅券はビザなしで入国できる国の数が一番多く、日本人が世界の国々から最も歓迎され信頼されていることからも窺える。

「逆境は人間を強くする」といわれている。今回の震災に対する各方面からの物心両面にわたる支援は、被災された人たちをどれだけ勇気付けるか分からない。それが素になって災害の窮状を跳ね返す大きな力を生み出し、復興再建が予想を超えて早期に実現されるのではないかと思う。戦後、私たちは日本全土が焦土と化した中で、衣類は愚か食料も乏しく、長い間空腹に耐えながら日本の再建に取り組んだ。その逆境が私たちを強くしてくれたに違いない、半世紀を経ずして屈指の経済大国に押し上げることができた。私たちは逆境に強くなる素質を受け継いでいるといえる。

航海日誌