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Vol.56 超常現象について ~セミ時雨と夕立

2001/08/01

今月の質問者:宮川 和男さん(四国支店)~高松に赴任して3ヶ月、大規模なショッピングセンターがもの珍しく、毎週のように家族で出かけております。但し買い物は、ほとんどしません。こんな人間がいるから消費不況がおきるのでしょうか。

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超常現象を信じられますか?

夏になると霊魂とか信じられない体験とかテレビ番組で取り上げられますが、私は元来人間が鈍くできているせいか、そのようなものを見たことも体験したこともございません。

九州で勤務していた頃、長崎で超能力を見せるという喫茶店に行ったこともありますが私には手品としか見えませんでした。

名誉相談役はこのような現象を見られたとか体験されたことはございますでしょうか。また、この世には人間の人知を超えたものが存在するとお考えでしょうか。


早朝ジョギングは年寄りが多い。どこの誰だかは知らないが、笑顔で交わす挨拶が1日の活力の源。「この暑いのによく頑張るのう。」(多田野 弘)

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毎回、皆さんからの素晴らしい質問を喜んでいる。いずれも考えさせられる内容ばかりなので、私の頭の体操にもなり、大変助かっている。

「超常現象が信じられるか、またこの世に人知を超えたものが存在すると思うか」には、結論からいうと、そういうことは見たことも、体験したこともないのでよく分からないとしか言えない。しかし、この世の中に人間に分からないことがいっぱいある。人間の知識や理性で計り知ることのできないものが無数にあるということだ。

例えば私たちの生命の不思議さひとつとっても、到底語り尽くせぬほど多くの謎が残されている。ノーベル賞の湯川博士も「いのちって不思議なものですね、私は原子物理学をやり、物質の不思議に驚いていますが、考えてみると、命というものになると、更に次元の高い不思議がありますね」と言っている。

物質もその最後の段階の原子、原子核、素粒子などになるといよいよ不思議で、いまだに解明されていないという。さらに生命の発生の詳細となると、いまだによくわか分かっていないという。書物によれば、いまから30数億年前にこの地上に現れた生命は、ただひとつの細胞だった。この単細胞が発達して一部は植物に一部は動物になり、この動物の中から最高の人類が現れたのである。この人類は原人、旧人などの段階を経て、いまから2万年前後に現在地上に住む新人になった、とある。単細胞から人にまで進化したのは、何がそうさせたのかを考えると、人知の及ばない何かが働いているとしかいいようがないのである。

私たちは計らずもこの世に生を受け、そしていま生きているが、何が私たちをこの世に出生させたのか。親の意志でも自分の意志でもないのに、私たちはこの世に人間として生まれ、自分の意志に関係なくこの世から消えていくことを考えると、私たちの生命は、持って生まれたのではなく、何物かによって与えられた生命であり、この宇宙(大自然)の創造主ともいうべきものの意志によって生み出され、そして生かされている命だとしかいいようがない。(それを人々は神といい天とも言う。)そこに、人間の計り知ることの出来ない偉大なものの配慮が働いているとしか考えられないのである。

私たちは自分の意志で生きていると思っているが、実は生かされているのである。その証拠は、私たちが眠っている間の心臓や肺は誰が動かしているのだろうか、誰一人としてそれらを自分の意志で動かすことも止めることも出来ないではないか。いや、それは自律神経が働いているというかもしれないが、ならば、その自律神経は誰が動かしているのかを考えると、私たちは自分の意志で生きているのではない、なにか偉大な力によって生かされているということを、私は信じないではいられない。

あなたは探求心が旺盛で、超常現象や霊魂に興味をお持ちのようですが、もっと身近な、自分の足元にある疑問に関心を寄せてみてはどうだろうか。例えば、今生きていられるのはどうしてか?何の為にこの世に生まれてきたのか?自分たちにも必ず死期をを迎えるのだが、死を受け容れるとはどういうことか?生き甲斐というものは自分に必要なことなのか、必要だとすればそれはどうしたら得られるのか?

これらの問題は、すべて合理的な説明が難しいこともあって、当たり前のことであるが分かっていないのでないかと思う。あなたの探求心を上記の方向にも向けていただけたなら幸いである。

航海日誌