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人的資本経営

基本的な考え方

人は財産(=人財)という考え方の下、多様な人財が集まり、個の潜在能力を発掘・開発し、個を活かして誰もが活躍できる場を提供します。また、変化を捉え、チームでイノベーションを起こし続ける社風『学習し、成長し続ける 組織文化』を醸成します。
社員の成長なくして企業の成長はなく、持続的成長のために、社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、健康で活力に満ちた職場環境づくりや人財育成に努めていきます。タダノで働くことが生活全般の満足度(Well being)につながるよう、安全を第一に、仕事と生活のバランスのとれた働き方を推進します。




DE&I

社長メッセージ

社長メッセージ

私たちタダノグループは、環境変化に柔軟且つスピーディーに対応し、社会に新しい価値を提供することで『世界に、そして未来に誇れる企業』を目指します。
人財は競争力の源泉であり、『持続可能な経営』を実現する重要な要素のひとつと捉えています。
人種、宗教、性別、性的指向・性自認、年齢、障がい、国籍、出身地、社会的出身、経歴等のあらゆる違いを尊重し、多様な人財の雇用と育成を強化・継続します。
多様な人財一人ひとりが、自らの能力や個性を活かした組織パフォーマンスの最大化を実現するため、公平な成長機会の提供と組織文化を醸成します。

タダノの取り組み

タダノの取り組み

DE & I研修

タダノでは、DE&I(多様性、公平性、包括性)の推進に向けて、多様なバックグラウンドを持つ人財の登用に加え、全従業員を対象とした基礎教育、および管理職向けのダイバーシティ・マネジメント研修を実施し、組織全体の意識向上に努めています。

アンコンシャス・バイアスへの対応

2025年度には、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)に関するeラーニングを導入。国内全従業員に対して受講を促し、受講後には各職場でのミーティングを通じて、上司・同僚とそれぞれの考えを共有・理解し合う機会を設けました。このプロセスを通じて、無意識の偏見を自覚・是正し、職場の心理的安全性を高めることで、風通しの良い職場づくりを目指しています。

アンコンシャス・バイアスへの対応

ハラスメント防止の強化

ダイバーシティを企業価値の向上に結び付けるための前提条件として、ハラスメント対策にも注力しています。毎年12月の「ハラスメント撲滅週間」に合わせて、全社員に対するハラスメント防止教育のeラーニングを実施しています。
新卒新入社員に対しては、入社時の基本研修においてeラーニングを受講後、ディスカッション形式の研修を行い、理解を深めるとともに、自らの行動を振り返る機会を提供しています。

女性活躍推進

2023年度に実施した一般職女性を対象としたアンケート調査では、「昇格したくない」「わからない」と回答した割合が55.8%となり、2020年度の71.8%と比較して改善が見られました。しかしながら、「管理職手前の監督職までは目指してもよい」との回答を含めると、依然として81.1%(2020年度は84.8%)が管理職への昇格に消極的であることが明らかとなりました。
この結果からも、管理職への意欲の低さは依然として大きな課題であり、その背景にはロールモデルとなる女性管理職の不足が一因として挙げられます。女性が自身のキャリアパスを具体的に描きにくい状況が、昇格意識に影響を与えていると考えられます。


タダノではこの状況を踏まえ、以下のような取り組みを強化しています。

早期からの女性向けリーダーシップ研修の導入

2023年度から社外の女性リーダー養成講座へ中堅社員を送り出しています。他社の女性社員との交流を通じて、キャリア形成における女性特有の課題を解決し、自己効力感やリーダーシップの育成につなげます。また、キャリア初期から管理職を視野に入れた成長支援を行うことで、将来の昇進意欲と自信の醸成を図ります。

人事制度の見直しと透明性の確保

育児休暇取得者が昇進の遅れをとることがないよう昇格の基準やプロセスを明確にし、公平な評価がなされる制度の改定を行いました。

女性の健康への理解を深める機会を提供

管理職・監督者を対象とした「健康教室」では、「女性活躍推進のために知っておいてほしい健康課題」をテーマに取り上げ、531名が参加しました。
さらに、全従業員向けのeラーニングでも、女性の健康に関する内容を盛り込み、知識の共有と理解促進を進めています。

誰もが働きやすい職場を目指して

女性にとって働きやすい職場環境は、障がいのある方や高齢の方にとっても働きやすい環境につながると考えています。当社は今後も、多様な人財が安心して働き、能力を発揮できる職場づくりに努めてまいります。

女性社員の活躍

●女性技能職の声(志度工場所属)

女性社員の活躍
女性社員の活躍

私は3年前に新卒として入社し、未経験ながら鉄工職場に配属されました。
職長がコミュニケーションや情報共有を大切にしていることもあり、職場の雰囲気はとても良く、昼休みには職長室で皆と一緒に食事をしながら和気あいあいと過ごしています。
また、挑戦を後押ししてくれる環境が整っており、入社当初は不安もありましたが、社内の溶接スクールや溶接技能競技会への参加を通して、ものづくりの楽しさや溶接技術を着実に高めることができました。特に、先輩方の支援と指導のおかげで、溶接技能競技会では目標としていた県大会への出場を果たすことができました。さらに、技能検定(構造物鉄工作業2級)を受験した際には、香川県技能士会連合会長賞をいただくという貴重な経験も得ました。
これらの経験は私の大きな自信となり、現在は経験の浅い私にとっても難易度の高いUT試験(超音波探傷試験)に自ら挑戦しています。
また、私の職場では職場環境の改善にも積極的に取り組んでおり、女性も安心して働ける環境が整いつつあります。
今後は、より良い職場づくりをさらに進め、女性技能職として「働きやすさ」と「働きがい」の両立を追求していきたいと考えています。


<TOPICS>

「WOMAN’s VALUE AWARD~リケジョ応援~2024」にてタダノが優秀賞を受賞

〜多様な人財の活躍と成長支援の取り組みが評価〜

一般社団法人日本ウーマンズバリュートレーニング協会が主催する「WOMAN’s VALUE AWARD~リケジョ応援~2024」において、女子学生や社会人女性からの投票の結果、タダノが「優秀賞」を受賞しました。
本アワードは、理系女性(リケジョ)の活躍を支援する企業や取り組みに光を当て、次世代に向けて希望やロールモデルを示すことを目的としています。当社は、「モノを吊る」建設機械分野において世界No.1を目指す中で、多様な人財の力を企業成長の源泉と位置づけ、誰もが挑戦できる環境づくりを進めています。その一環として導入しているのが、社員一人ひとりの挑戦を後押しする『ジョブチャレンジ制度』です。
最近ではこの制度を活用し、研究開発職の女性が、欧州の最新トレンドをリサーチするミッションに抜擢され、2年間の単身ドイツ赴任に挑戦しました。そのチャレンジ精神と熱意をもって業務に取り組み、期待を超える成果を上げるとともに、欧州と日本の技術・知見をつなぐ架け橋として大きな役割を果たしました。


●受賞者の声(商品開発第一部所属)

受賞者の声

「高校生の頃から海外で働きたいと思い、入社後も英会話を続けていました。ジョブチャレンジ制度の通知を受け、夫と相談して応募。留学経験はなく初めは苦労しましたが、先輩や現地社員のサポートで楽しく仕事ができるように。ドイツで脱炭素の技術動向調査を担当し、自分の視野を広げる機会となりました。」






多様な人財の確保


主な取り組み

タダノでは、持続可能な成長を実現するために、将来を見据えた多様なチームづくりを重視し、年間を通じて多様な経験やバックグラウンドを持つ人財の採用活動を行っています。特に、女性や外国人の採用に注力し、組織の多様性と活力の向上に取り組んでいます。

女性の採用・活躍推進

女性がより輝ける職場づくりを目指し、以下のような情報発信や体験の機会を提供しています。

・職場紹介動画や冊子の制作・配布
・理系女性向けインターンシップの開催
・1dayワークショップやWeb説明会の実施

これらの施策を通じて、会社や業務への理解を深めていただくとともに、多くの方にタダノの魅力を感じていただけるよう、採用広報にも力を入れています。

グローバル採用の拡大

2025年からは、採用対象を拡大し、「グローバル採用」として日本国内で学ぶ留学生だけでなく、海外の大学で学ぶ学生の採用も開始しました。
日本で、そしてタダノで働くことに情熱を持つ世界中の学生を広く受け入れることで、より多様な視点や価値観が交差する組織づくりを進めています。
さらに、海外の大学や高専で学ぶ学生の受け入れも行っており、国際的な交流の場として、タダノのグローバルな魅力を広く発信しています。

私たちは、多様な人財一人ひとりが持つ個性・能力・経験を尊重し、それを組織の力として活かすことで、既存の枠組みにとらわれず、新たな価値創造とチャレンジを続けていきます。

地元学生との接点強化

次世代とのつながりを深めるキャリア教育・工場見学の取り組み

地域社会との連携や将来のものづくりを担う人財育成の一環として、学生を対象としたインターンシップやオープン・カンパニーを積極的に実施しています。
2023年度は、地元の中学生から大学生まで、延べ350名を超える学生・教員の皆さまに当社にお越しいただきました。工場見学や先輩社員との座談会を通じて、ものづくりの面白さ、難しさ、やりがいを体感していただき、当社の技術や働く環境に対する理解を深める機会となりました。
また、地元高校と連携し、若い世代のキャリア選択肢を広げるプロジェクトにも参画。会社概要や業務内容を紹介するプレゼンテーションを通じて、学生の皆さんが未来の自分を描くきっかけとなるようなキャリア支援にも取り組みました。
今後も、地域の教育機関との連携をさらに強化し、一人でも多くの学生にタダノの魅力とものづくりの楽しさを伝える活動を継続していきます。

外国籍社員の支援

タダノでは、多様な文化や価値観を尊重し、外国籍社員が安心・安全に働ける環境づくりに取り組んでいます。

宗教・文化的配慮

2016年に、本社にイスラム教徒の社員向けの「プレイヤー&多目的ルーム」を設置し、礼拝や静かな時間を過ごせる空間を提供しています。現在では他拠点にも沐浴場やシャワールームを拡大整備し、多様な宗教的・文化的ニーズに対応しています。

安心・安全のための教育支援

2024年には、香川県内のタダノグループ生産本部に所属する外国籍社員向けに、防犯・交通・防災に関する教室を開催。日本での生活をより安全に、安心して送れるよう支援を行っています。

食文化への配慮

技能実習生を対象に、月に一度、インドネシア風料理のスペシャルランチを提供しています。実習生たちからは「母国の味に近くてうれしい」と好評を得ています。

医療通訳サポートの導入

言語の壁が大きい医療現場では、22言語に対応した医療通訳サポートプログラムを導入しています。24時間365日、予約不要で利用可能なため、いつでも安心して医療機関を受診することができます。

外国籍社員の支援
外国籍社員の支援

●外国籍社員の声(志度工場所属)

「技能職として旋回台の部品の仮付けや溶接等を担当しています。タダノには良い品質を保つため、プライドを持って働いている仲間が多くいます。私も、「困難なこと=チャレンジ」と考え、自分が成長できる機会と思い取り組んでいます。また、職場安全委員のリーダーも任され、将来、外国の方が増えても作業を理解できるよう、工程内作業の英語表記を増やすことを目標に活動しています。」

障がい者雇用の促進

タダノでは、障がいのある方々が自分らしく働き、活躍できる職場づくりを目指し、継続的な取り組みを行っています。

理解促進と職場環境の整備

聴覚支援学校への訪問や、障がい者職業センターの見学などを通じて、障がいへの理解を深め、関係機関との情報共有を図っています。これにより、職場内での協力体制を強化し、トライアル雇用の実施や処遇改善などにも取り組んでいます。

雇用の現状と課題

障がい者の雇用人数は年々増加している一方で、全従業員数の増加に伴い、現在のところ法定雇用率には達していません。これを重要な課題と認識し、より一層の取り組み強化を図っていきます。
今後は、障がいの有無や特性にかかわらず、すべての人が活躍できる職場環境の整備を進めていきます。具体的には、周囲の社員との連携によるサポート体制の充実、業務内容や勤務環境の見直しなどを通じて、雇用の維持・拡大を継続的に推進していきます。

リターン雇用者の活躍

リターン雇用制度

タダノでは、結婚・出産・育児・介護、あるいは転職など、やむを得ない事情で退職された元社員の方を対象に、再び当社でご活躍いただくための「リターン雇用制度」を導入しています。
この制度は、退職後に培った多様な経験やスキル、そしてタダノでの勤務経験を活かし、即戦力としてご活躍いただくことを目的としています。また、社内の多様性を促進する取り組みの一環としても位置づけられており、多様な働き方やキャリアのあり方を尊重する企業文化の醸成を支えています。


●リターン雇用者の声(電子システム開発部所属)

リターン雇用者の声

「夫の転勤に伴って離職しましたが香川に戻ってきたこともあり、リターン雇用制度を利用し復職しました。5年のブランクで職場環境も変わっており不安がありましたが、職場の上司も戻ってくるのを待ってくれており、暖かく迎え入れてくれました。同じ部署へ復帰できたので、過去の経験を生かせてすぐに遂行することができました。」






働き方改革


制度改定

働きやすい職場づくりへの取り組み

タダノでは、「タダノで働くことが生活全般の満足度につながる」ことを目指し、社員一人ひとりのライフスタイルやライフステージに応じた多様な働き方のニーズに対応しています。
心身ともに健康で、活力をもって働ける職場環境を整えるとともに、仕事と生活のバランスがとれた働き方を推進。仕事と育児・介護の両立を支援する制度の改定をはじめ、社員が安心して長く働けるよう柔軟な働き方の選択肢を拡充しています。
これからも社員一人ひとりが安心して活躍できる環境を整え、多様性と働きがいのある職場づくりに取り組んでまいります。

働きやすい職場づくりへの取り組み

育休取得

男性育休の推進と誰もが育児と両立できる職場づくり

タダノでは、女性の育児休業取得率は100%を継続しており、全ての社員が安心して育児と仕事を両立できる環境づくりに取り組んでいます。特に近年は、男性社員も積極的に育児に関わることができるよう、職場全体で育児休業の取得を後押ししています。
2025年度における男性育児休業取得率は、短期目標の62%を上回る64.3%(2025年6月現在)となりました。これは、制度整備だけでなく、管理職やチーム全体での理解と協力が進んだ成果です。
今後は、さらに高い目標値への見直しを行うとともに、取得「率」だけでなく「期間」にも注目し、中長期の育児休業取得を推進していきます。誰もが育児とキャリアを両立できる職場を目指し、柔軟で持続可能な働き方を支援してまいります。


●夫婦で育休を取得した社員の声

~育休が家族にもたらした成長と絆~

【夫のコメント】

第一子の誕生時には、男性の育休取得がまだ一般的でなかったため、私は出産特別休暇のみを取得しました。当時はコロナ禍の真っ只中で外出もままならず、妻は孤独な中で育児を担っていたと思います。第二子の妊娠をきっかけに、妻の体調や長子のケアを考え、今回は夫婦で育児休業を取得することを決意しました。妊娠6か月頃に上司へ相談すると、快く理解と支援をいただき、準備を進めることができました。しかし、妊娠7か月で妻が突然の管理入院に。長期入院となり、筋力も低下する中、新生児との生活に不安が募る毎日。それでも「夫婦で育休を取れる」と思えたことが、前向きな気持ちに繋がりました。産後は、家事全般や育児を私が引き続き担当。特に寝かしつけや夜間の対応は大変でしたが、子どもと過ごす時間の中で成長を間近に感じられ、父親としても人間としても大きく成長できたと感じています。

【妻のコメント】

第二子出産後は安静が必要で、新生児と長子のケアは最小限にとどめ、自身の回復に集中していました。夫は育休を活用し、寝かしつけや入浴、家事全般まで幅広くサポートしてくれました。特に寝かしつけはすっかり夫の担当となり、安心して任せられる存在に。ところが、産後3週間で私が再び緊急入院することに。夫は新生児と長子の2人を一人で育てる状況となり、夜間授乳や寝かしつけなど過酷な毎日が続きましたが、必死に家庭を守ってくれました。退院後も安静が必要だったため、夫の育休をさらに1か月延長。会社も快く対応してくださり、本当に感謝しています。夫の復職が近づく頃には私の体調も回復し、家族で外出できるまでに。新生児期の貴重な時間を夫婦で過ごせたことは、家族の絆を一層深める結果となりました。

【ご夫婦のコメント】 復職後について

(夫)
育休中の業務は同僚がしっかり引き継いでくれており、復帰後はスムーズに業務に戻ることができました。職場の理解とサポートに深く感謝しています。
(妻)
職場の皆さんから休業中も声をかけてもらい、復職への不安や孤独感はありませんでした。休業前と同じ業務を継続でき、復職前面談では今後の働き方についてしっかり相談する時間もあり、安心して復帰できました。
予期せぬ事態が重なった中で、私たちが家族を守ることができたのは、職場の温かな理解と支援があってこそです。長期休暇、さらに急な前倒しや延長にも柔軟に対応していただき、本当にありがとうございました。


●男性育休取得者と上司の声

~家族との時間が、働き方を見直すきっかけに~

【育休取得者のコメント】

はじめての子育てということもあり、妻の心身のケアと子育て環境を整えるために、3週間の育児休業を取得しました。
育休中は、職場復帰後の生活をイメージしながら「仕事と子育てを無理なく両立できるか」を妻とじっくり話し合う時間を取ることができました。
復帰後は、成果物から逆算して効率的に業務を進めることを意識し、そのための事前準備や計画を大切にしています。
育休をきっかけに、これまでの働き方を見直す良い機会にもなりました。限られた時間の中でどう成果を出すか、家庭と仕事の両立を意識しながら日々取り組んでいます。

~チーム全体で支え合い、安心して休める環境づくりを~

【上司のコメント】

【上司のコメント】

育休取得の相談を受けたとき、まずは「家族みんなが健康で良いスタートを切ることを優先してほしい」と伝えました。
その上で、チーム全体で協力して進める良い機会と捉え、業務分担や引き継ぎスケジュールを早めに検討しました。
負荷を軽減・共有しながら、任せている業務は特別対応せず、信頼してしっかり任せました。
また、メンバー全員が元気に過ごせているか、何気ないサインを見落とさず、普段からさりげなく声をかけることを心がけています。
育休は個人だけでなく、チームの信頼関係を深める良いきっかけにもなりました。

<TOPICS>

「プラチナくるみん認定」取得

「プラチナくるみん認定」取得

2025年、タダノは厚生労働省より、子育て支援に積極的に取り組む優良企業として「プラチナくるみん認定」を取得しました。
当社は2022年に「くるみん認定」を受けており、今回の認定はそれに続くさらなる評価となります。
所定外労働時間の削減に向けた取り組み強化、年次有給休暇の取得促進、そして育児・介護に関する制度をより利用しやすくする職場環境づくりなどが高く評価されました。
今後も、すべての社員がライフステージに応じて安心して働ける職場を目指し、ワークライフバランスの実現に向けた取り組みを継続してまいります。






従業員エンゲージメントの向上


中期経営計画(中計24-26)を完遂し、さらにその先の成長を実現していく上で、最も重要なことは、社員のエンゲージメントとモチベーションを高めることだと考えています。人的資本への投資をさらに進めていくとともに、本部ごとにエンゲージメントの度合いを調べ、きめ細かくフォローをしていきたいと考えています。

従業員エンゲージメント調査の実施

従業員エンゲージメント向上への取り組みと成果

2019年にトライアルとして実施した従業員エンゲージメント調査を、2021年度より全社的に展開しています。しかし導入初期は、全体のエンゲージメントスコアに大きな変化が見られず、改善施策の効果が見えにくい状況が続いていました。

2023年6月の調査結果を受けて、特にスコアが伸び悩んでいた「開発系本部」と「生産本部」に焦点を当て、本部長が主体となってエンゲージメント向上ミーティングを開催。アクションプランを設定した後、その効果を測るフォローアップサーベイを実施し、データに基づく分析と重点施策を展開しました。その結果、多くの職場で「期待」「満足」の数値が上昇し、取り組みの成果が具体的に確認されました。

2024年度の経営方針では、新たに「従業員エンゲージメントの向上」が基本方針に掲げられ、全社スコアも上昇傾向を示しました。
中期経営計画(中計24-26)では、エンゲージメントスコア「55以上」レーティング「BBB」の達成を目標に設定しています。
職場ごとのスコアのばらつきを是正するため、全国各地でフォロー行脚を実施。現場ごとにカスタマイズしたエンゲージメント向上策の策定支援や進捗フォローを行い、全社的な底上げに取り組んでいます。

今後に向けて

従業員エンゲージメントは、一人ひとりの働きがいや職場環境に直結する重要な指標です。今後もデータに基づいた継続的な改善と、現場との対話を重ねながら、全社員がより意欲的に働ける職場づくりを進めてまいります。

<TOPICS>

従業員エンゲージメント調査の実施

「モチベーションチームアワード2025※」に、生産技術第一部溶接・加工技術グループが入選いたしました。
※「モチベーションチームアワード2025」とは、リンクアンドモチベーションが従業員エンゲージメント調査を実施した企業の中から、企業と従業員の相互理解・相思相愛度合いを偏差値化した「エンゲージメントスコア※」が大きく上昇し、組織状態に改善がみられた部署が表彰される年に一度の式典






社員の経営参画意識の醸成


株式インセンティブ制度の導入

タダノグループでは、社員の経営参画意識の醸成および福利厚生の充実によるエンゲージメント向上を目的として、従業員持株会(以下、持株会)の拡充に取り組んでいます。
持株会を通じて、社員が自社株を取得・保有することで、企業価値の向上に対する当事者意識を高めるとともに、財産形成の支援策としても機能させ、長期的な企業成長と従業員満足の両立を目指しています。

特別奨励金による加入促進施策

2024年には、持株会の既存会員および新規会員を対象に、当社普通株式80株を特別奨励金として付与しました。
この施策により、社員の参加意識が高まり、持株会の加入率は約30%から約86%へと大きく上昇しました。

信託型インセンティブ・プランの導入

2025年には、信託型従業員持株インセンティブ・プランを導入しました。これは、持株会を通じて株式を保有する社員が、株価の上昇に応じてインセンティブを受け取ることができる制度です。この制度は、社員の資産形成を支援するだけでなく、会社の成長と自らの利益が連動する仕組みによって、経営への参画意識とエンゲージメントのさらなる向上を促進するものです。






人財育成


自己啓発支援

自己学習の提供

自律的な能力開発・人財育成意欲の向上を図ることを目的に、通信教育、公開講座等の自己学習を提供しております。

グローバル人財育成の強化

グローバル人財育成体系の見直し

新入社員からリーダー層までを対象とした「グローバル人財育成体系」を見直し、2024年度より新たなプログラムを開始しました。
本プログラムは、スピード感を持って早期にグローバル人財を育成することを目的としています。

グローバル人財の自己啓発奨励

社員一人ひとりの英語力向上を支援するため、自己啓発の一環として英語試験受験料の補助制度を導入しました。
さらに、一定のスコアを取得した社員には報奨金を支給するなど、語学力強化の取り組みを2025年度より開始しています。

次世代リーダーの育成

次世代リーダー早期育成

将来のリーダー(管理職候補)を担う若手人財育成として、選抜型の育成プログラムを継続的に実施しています。遠い将来ではなく、すぐそこにある未来を見据え、早期に経営リテラシーを学び、ストレッチ課題へのチャレンジを通じて視野を広げ、視座を高める実践的な学びの場を提供しています。

教育体系図

グローバル人財の自己啓発奨励

製造現場における技能向上

「タダノ溶接技能競技会」を毎年開催

溶接技術の向上と技能職社員の育成を目的として、毎年「タダノ溶接技能競技会」を開催しています。競技は「被覆アーク溶接の部」と「炭酸ガスアーク溶接の部」に分かれ、日頃培った技術を競い合います。
本大会は、現場で求められる半自動溶接および被覆アーク溶接の技能向上を図るとともに、新たな技術に対応できる人財を育成する場として実施しています。また、香川県で開催される「溶接技術コンクール」への出場者選考も兼ねています。
これまでの競技会では、上位入賞者が香川県大会に出場しており、2012年以降は毎年、県大会の炭酸ガスアーク溶接部門で1位を獲得。全国大会にも連続して出場しています。

製造現場における技能向上

チャレンジ制度の取り組み

キャリアプラン

タダノでは、Challenge&Communicationの場とし、月に一度、上司との面談を実施しています。業務の進捗のみならず、成長目標についての振り返りや、悩み事の相談に乗る場としています。また、年に一度、社員が今後のキャリア(経験したいこと、希望異動先など)について申請することとしています。すぐに希望が通ることばかりではありませんが、各本部・上司が認識し、体制や業務分担を考えています。

ジョブチャレンジ・FA制度

社員の自律的なキャリア開発を応援するジョブチャレンジ制度やFA制度も実施しており、職種にとらわれないチャレンジや、海外赴任へのチャレンジで活躍をしています。ジョブチャレンジ制度では、2024年度は3件の公募を実施し、内2件は実際に異動が実現しました。今後も、社員のキャリアを支援するひとつのツールとして実施していきます。
FA制度では、23年度に続き、24年度も1件が成立しました。社員から発信する機会として今後もサポートを続けていきます。






人的資本指標および目標


KPI

KPI

IR

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