当社はこのたび、海外向け50トン吊りラフテレーンクレーン(注)を発売しますので、その概要をお知らせします。
(注)ラフテレーンクレーンとは?(Rough Terrain Crane)
一つの運転席で、移動とクレーンの操作が行える自走式クレーン。不整地や比較的軟弱な地盤でも移動できるほか、狭隘地での機動性にも優れたクレーンです。
1.製品名
ラフテレーンクレーン
GR‐500EXS(主にアジア、中東、オセアニア地域向け)
GR‐550XLS(中南米地域向け)
2.性能
最大吊上げ荷重 50t
3.開発コンセプト
新興国市場における都市部において需要の高いコンパクトな50t吊りクラスの新型ラフテレーンクレーンを開発。
これまで以上に多様なマーケットニーズに対応していくため、メンテナンスが容易で、コストパフォーマンスにも優れたラフテレーンクレーンが完成しました。
50t吊りクラスにおけるタダノのプレゼンスを高める戦略的なモデルとなります。
4.主な特長
① コンパクトなキャリヤ
現場におけるクレーン設置スペースを最小限に抑えるため、コンパクトなキャリヤを採用。
全幅は3m以下となり、都市部の狭い現場への進入に威力を発揮します。
② 移動時の安全性向上
ブーム起伏シリンダの形状変更(ショートWシリンダ(注)の採用)、及びキャブ位置を従来機より前方に移動させることにより、構内移動時の運転席からの視認性を向上させ、安全性を高めました。
(注)ショートWシリンダ
従来の海外向け50tクラスのラフテレーンクレーンの長い1本起伏シリンダに対し、短い2本の起伏シリンダを採用。
③ 狭い現場で威力を発揮するアンダースラングジブ
海外で一般的な横振り出し式のジブに比べ、ジブを前方に振り出すことにより狭い場所で簡単に装着可能なアンダースラングジブを採用。
省スペースでのジブ装着・格納が都市部の狭い現場で有効です。
④ メンテナンス性の向上
メンテナンス性・信頼性に優れたエンジン(Euromot 2レベル)を採用すると共に、各種メンテナンス性の追求とコストを抑える工夫を行い、何処でも安心して使える対策を行っています。
⑤ 環境に配慮した装備群
クレーンの作業時や移動時の燃料消費情報を常に表示する「燃料消費モニタ」や、作業中のクレーンの不要なエンジン回転数を制御する「エコ・モード」など、常に低燃費対応を実現しています。
⑥ テレマティクスWeb情報サービス「HELLO-NET」を装備
携帯・衛星通信によるクレーンの稼働状況の掌握と、GPSによる位置情報確認、さらに保守管理のための情報をウェブサイトでサポートしています。
使用されている製品の情報をお客様と共有し、一歩進んだサポート・サービスをご提供します。
5.主要諸元
クレーン諸元 | GR‐500EXS/GR‐550XLS | |
---|---|---|
最大吊上げ荷重 | 50t × 2.5m | |
最大地上揚程 | ブーム | 33.5m |
ジブ | 45.9m | |
最大作業半径 | ブーム | 30.5m |
ジブ | 40.0m | |
ブーム長さ | 11.1m ~ 33.0m | |
ジブ長さ | 8.0m / 12.7m |
キャリヤ諸元 | GR‐500EXS / GR‐550XLS |
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エンジン名称 | 三菱6M60-TL |
エンジン最大出力 | 200kW / 2,600min-1 |
エンジン最大トルク | 785Nm / 1,400min-1 |
全長 | 12,500mm |
全幅 | 2,960mm |
全高 | 3,810mm |
6.標準仕様価格
4,500万円(税別、装備等により異なります)
7.年間販売見込台数
100台
8.発売日
2015年10月20日(火)

以上