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Vol.28 よりよい結婚生活について

1999/04/01

今月の質問者:廣瀬 実さん(品質保証部品質保証課)~今年の6月に結婚します。みんなには、「ジューンブライドやねー」と言われますが、実際は親戚の「タケノコの収穫」「田植え」「法事」に負けて予定より遅れただけでした・・・。

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結婚を控えているのにも関わらず、最近でも彼女としょーもない喧嘩が絶えません。「喧嘩しょるうちが花やでー」とは言われるのですが、時々「こんなんでえーんやろか?」と考えてしまいます。そこで、名誉相談役の新婚当時のエピソードとより良い結婚生活を送るうえでのアドバイスをお願いします。

ちなみに、私なりの対策として先日絵を買いました。その絵を新居の玄関に飾ろうかと思っているのですが、その絵にはカエルの絵と次のような言葉が書かれています。「いやなことはケロット忘れる。」家に帰ったらまずこの絵を見て、いやなことを家庭にまで持ち込まない様にしたいと思います。


多田野名誉相談役:シーズン到来、ヨットの船ペイント塗り2日間の重労働を終え、準備万端。

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結婚を目前に控えて、期待と不安の思いで胸がいっぱいになっていることでしょう。新婚生活に対するアドバイスは沢山の本に書かれていますし、私には荷の重い課題ですが一つの考え方として聞いていただければ幸いです。

あなたは既に、結婚の相手と「しょーもないことで喧嘩していて」こんなことで良い結婚生活ができるのかと心配されているようですね。私は、思い切って今のうちに出来るだけ喧嘩することをお勧めします。大変無責任な答えのようですが、じつは、結婚する時にはもう喧嘩の種が残されていない為に云ったのです。

しかし現実的には、どんなに沢山喧嘩をしても、決してその種は尽きないでしょう。何故かといえば、そもそも喧嘩が始まるのは、お互いに、自分の主張が正しいと思っていること、相手がこちらの思う通りにならないことに起因しているからです。また世間では、喧嘩しないのが円満な夫婦だと云われていますが、私には異論があります。それは、どちらか片方が我慢して忍従している場合には、喧嘩にはならないが決して円満とは言えないからです。

そこで、喧嘩はした方がいいと言えますが、問題はその仕方です。自分の意志に従わせようとする為にするのではなく、相手の考えと自分の考えの違いを見つけ、その違いを容認する為の喧嘩であって欲しいのです。どんなにぴったりの二人であっても、考え方はもとより、性格、性質も違い男女の性も異なる者同士が、一緒になろうというのが結婚です。もともと、合わないのが当然なのであって、何もかも全く同じだったら気持ち悪いですよ。違いがあるので、結婚は楽しいし、面白いといえるのです。その違いを認めることから、二人の共通点や同調できる面もハッキリしてくるのです。そこから、相手の欠点も長所も同じように認め合うことができ、相互研鑚が始まるのです。

よく、長い間熱烈な恋愛の後、相手を知り尽くした積もりの結婚が破綻することが多いのは、恋は盲目と言われるように、お互いに相手の良い面しか見ていないから、期待を裏切られたとなるのです。結果、性格の不一致が原因だと思ってしまうのです。性格が一致することなど、有り得ないことなのです。もしも、性格が全く同一の人がいたらそれは化け物ですよ。多くの違いを持った者同士が一緒になろうとするのが結婚であって、その違いを無くし、共通点を広げていこうとお互いに努力することが、私の言う幸せな結婚です。

このような考え方の根本にあるのは、やはり、「愛」であります。自分の心の中の「愛」に目覚めることです。愛する心とは、相手の運命を自分の運命と同じように考えることであり、自分の運命を相手に委ねてしまうことです。人間は誰でも,この世の中で自分が一番可愛い者です。それと同じ強さで相手を思うことが愛する心です。

以上、あなたの質問に十分お答えできませんでしたが許して下さい。カエルの絵を玄関に飾るのはグッドアイデアです。どうか、幸せな家庭を築いて下さい。

航海日誌