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Vol.5 一つの習慣

1997/05/01

すばらしい人生は、一つの習慣から創られる。

私達は誰でも、向上心を持って生まれてきている。そして、こうすればよくなるということを、沢山知っているし、それを実行する能力を十分備えている。しかし、それを実行に移すことができないでいることが多い。

そこには知っていることと実行することとの間に、大きな距離があることが分かる。考えてみると、習慣というのは恐ろしい力を持っていることに気がつくのである。悪い習慣はすぐ身につくが、今度それを取除くのには、大変な苦労がいる。反対に良い習慣は、なかなか身につかないが、それが一旦身につくと、次々と良い習慣を呼んでくるのも事実である。

私は20才頃から始めた喫煙の習慣を、40才の時にやめてみようと思った。その動機は、禁煙も出来ないでどうして人の上に立つことができようか。と思い始めたからである。自信はなかったが、予想に反し少しの苦痛もなしに、すらすらと禁煙することができた。これは、私にとって大きな喜びと自信をもたらした。少なくとも試練に打勝ち、自分を克服できたという自信が、次の挑戦目標を求めずにおれなかった。

続いて、早朝のジョギングと冷水浴に挑戦した。ジョギングは続けられたが、冷水浴には毎日悩まされた。怠ける口実を探している、浅ましい自分の姿を見せつけられた。毎日が自分との闘いだったが、次第に自分を克服できた時の喜びを知るようになり、朝の洗面と同じぐらい自然に続くようになった。

以来35年間、何の努力もしないで続けられているのも、習慣の力であり、私の何よりも大きな財産である。たった一つの習慣が、次々と良い習慣を呼び寄せてくれたのである。習慣を創るのは知恵である。知識はいくら多くあっても、習慣を創る原動力とはなり難い。知恵のみが意志と勇気を生み、私達を行動に駆り立てるのである。その知恵は、たとえ僅かな知識でもそれを実行に移した体験学習からしか得ることが出来ない。

「ねばならない」から「あるべきだ」から「せずにおれない」となった時、習慣となるのである。後3年余で80才になるので、こんな習慣を、もうぼつぼつやめようかと思うのだが、意志が弱くてなかなか決心がつかないでいる。

*希望があれば「少しも苦しまないで禁煙できる法」を教えます。

航海日誌