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Vol.7 今日一日だけ

1997/07/01

私たちがこの表題からうける印象は種々あると思うが、例えば「今日一日だけだから大目に見てもいいじゃないか、堅苦しいこといわずにいこうよ。」という考え方をするか、或いは「どうせ思うようにならないこの世なら今日一日位どうってことないじゃないか、明日は明日の風が吹く、人生は長いよケ、セラ、セラ、」という刹那的、退廃的な考え方もできる。一方、今日一日だけの事を考えていて、将来の事は少しも考えていないのか、という批判もある。

総じて、私たちにとって、好ましくないマイナス思考だと分かっているが「僅か一日位は・・・」という妥協心がこの考え方を曖昧にしている。また、これを正当化する為に、「今日一日だけで明日からは平常に戻るのだからいいではないか」という考え方で日常生活が繰り返されているのは私だけではないだろう。

私のいう今日一日とは、私たちの人生は長いようだが、今日一日の積み重ねに過ぎない。また、昨日という日は生涯再び来ることはない、しかも、明日という日は今日と一緒に纏めて生きる事も不可能であるという事実である。

私たちは生まれつき誰でも向上心を持っている。何時も、この次からプラス思考でいこうと誰もが望んでいるが、一番大事な、今日という日、現在という今が抜けていることに気づいていない。

常に明日という日を勘定に入れている限り、明日という日は永遠にやってこない。たとえ、明日という日が巡って来ても、明日はいつでも次の日であって今日ではない。人生という長い年月も、考えて見ると、今日一日しか自分の思うようには生きられないのである。

今日という日を大切に、悔いのない、充実した一日に出来る人のみが、人生の勝利者になるのは間違いない。今日一日を真剣に生きようとしないのは、自分の人生を放棄した夢遊病者と見なされても文句はいえない。

航海日誌